2018/04/04

映画レビュー『彼女が目覚めるその日まで BRAIN ON FIRE』実話が原作 抗NMDA受容体脳炎との闘いの記録【ネタバレあり】

NYタイムズベストセラー・ノンフィクション第1位の映画化である『彼女が目覚めるその日まで』は、原因不明の病と闘った21歳のスザンナとそれを見守った家族、名医との出会いを描いた作品です。

患者本人が執筆した実話であり、彼女の抗NMDA受容体脳炎との闘いの記録が、原因不明の病で苦しむ多くの人々を救ったという事実もこの作品の感動を増幅します。




彼女が目覚めるその日まで BRAIN ON FIRE




スザンナはニューヨークポストで新米記者として毎日奮闘し、忙しいけれどやりがいのある仕事と、優しい恋人、離れて暮らしてはいるけれど自分を愛してくれている父と母、そんな環境で充実した毎日を送っていました。


スザンナの両親は離婚していて、それぞれ別のパートナーと暮らしています。
スザンナの誕生日には父と父のパートナー、母と母のパートナーもやってきて、ミュージシャンをやっている恋人のスティーヴンと共にみんなで祝ってくれました。
スザンナは幸せで、この幸せはずっと続くと思われていたのです。


ところが、物忘れがひどくなり、幻覚や幻聴に悩まされ、不眠に苦しめられ、徐々にスザンナはおかしくなっていきます。

病院で検査してもすべて正常。
お酒の飲みすぎでは?と言われたり、双極性障害ではないかといわれたり、統合失調症や多重人格障害まで疑われ、精神の病だろうという方向性でしか診断がつかない病状でした。

日に日にスザンナの状態はおかしくなっていきますが、病院では異常は見つけられず原因不明。
このままでは精神病院に入院するしかない。

そんな状態の時、1人の医師が現れます。
医師はスザンナを検査し、ある可能性を感じ、脳の生研を提案します。

スザンナは何かの病気であると信じる家族、恋人、そしてスザンナ自身はその検査に期待を託し、医師は検査によってスザンナの病気の原因を発見するのです。

それは『抗NMDA受容体脳炎』でした。
脳の細胞が抗体によって攻撃され、ダメージを受けていくというこの病気は2007年に存在が世に知られるようになったばかりで、以前は悪魔祓いされるような病状で、原因不明の難病だったのです。


実話として原作が発表されることにより、多くの人に抗NMDA受容体脳炎が知られるようになり、診断される人の数が急激に増えました。

この映画の意味は、原作と同じように、多くの人にこの病気の存在を知ってもらい、統合失調症などとの誤診を防いだり、周囲の人の理解を得たりすることができるよう世の中に広め、アピールすることにあるのだと思います。



彼女が目覚めるその日まで

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