2017/12/12

不動産トラブル 公園と駐車場という意外な落とし穴 土地や戸建てを買う前に知っておきたい基礎知識

一生の財産である「家」。
それは、人生の中で一番大きな買い物ではないでしょうか。

土地を買って自分で家を建てたい。建売物件を購入したい。中古戸建を購入したい。
そんな計画を持っている方に、ぜひ知っておいてほしい不動産売買の注意点があります。


家は最大の買い物


不動産を買う前に知っておきたい基礎知識 意外な落とし穴


少なくとも何千万円もする買い物です。慎重に物件選びをしたいものですね。

今回は、一見とても条件が良さそうに思えるけれど、後々大きなトラブルに発展する可能性がある「公園」と「駐車場」についての注意点です。



土地の並びや向かいに墓地があったりすると「いやだな」と感じる人は多いのですが、公園や駐車場がある場合、多くの人は「日当たりが良さそう」「静かそう」「圧迫感がなくていい」という印象を持ちます。

特に公園や駐車場が土地の南側にある場合などは、日当たりが抜群なので、とても得した気分になりますね。

確かに、目の前に建物があるよりはずっと日当たりもよく、風通しもよく、圧迫感がなくて良い物件です。
なかなか巡り合えない好物件ですね。


ところが、この「公園」と「駐車場」というのが案外くせ者で、大きな落とし穴となる場合が多いのです。


駐車場にはマンションが建つ場合が多い


駐車場というのは建物が建っていない状態の更地なので、いつでも建物が建つ可能性がある土地であるということを知っておかなくてはなりません。

駐車場がいつまでも駐車場のままでいるとは限らないのです。

自分が購入した物件の南方面に駐車場がある場合、駐車場の状態なら日当たりは抜群ですが、そこに建物が建ってしまったら?当然、日当たりは減少します。下手をすると日中ほとんど日が当たらないなんて状態にもなりかねないのです。

駐車場が大きい場合はマンションも建つ可能性があります。駐車場が小さくても2階建て以上の戸建てが建つかもしれません。


駐車場には家やマンションが建つ



自分の土地や家を買う場合、もしも南方面に駐車場があったら、「この駐車場に家が建ったらどうなるだろう?」「この駐車場にマンションが建ってしまったらどうなるだろう?」と考え、その状態を想像してみることがとても重要です。

土地や家を買ってしまってから、その後周りの状況が変わることはとてもよくあることなのです。


公園は静かではない ボールや花火が飛んでくることも



家の前や隣が公園なら、きっと静かで、のどかな良い環境だろう。そう考える人も多いはず。

でも、公園は公共の場所。多くの人が使って良い場所なのです。
公園の使い方は決まりが設けられていることが多いのですが、全ての人がそれを守ってマナーよく使ってくれるわけではありません。

よくある事例が、子どものボール遊びです。


公園でのボール遊び


特に問題になるボール遊びとして野球とサッカーがあります。禁止されているところが多いのですが、それでも子どもたちはボールとバットを持ってくることがありますし、サッカーボールの蹴りあいをすることがあります。

そのボールが近隣の家に飛び込み、トラブルになる。
そんなサザエさんのアニメに出てくるようなことが今でも実際に起こっているのです。


夏には公園で花火をする人も現れます。
その中にはロケット花火を打ち上げるなんていう輩もいますので、いつその花火が家に打ち込まれるか冷や冷やしながら夜を過ごすなんてことも起こりうるのです。


公園でのロケット花火


公園をたまり場にしている若者たちがいるかもしれません。
夜遅くまで騒いでいる。お酒などを持ち込んでいる。不良のたまり場になっている。
そんな公園だったら、治安はどうでしょう?

犬の散歩で糞を置きっぱなしにして帰ってしまう飼い主がいるかもしれません。
そんな公園だったら、匂いはどうでしょう?
犬がいつも集まってきて鳴いてうるさい。
そんな公園だったら、静かでのどかでしょうか?


こういうマナー違反の人たちを注意したらしたで、大きなトラブルになりかねません。

もし自分の購入した家がこういうマナー違反の人たちが頻繁にやってくる公園だったら?そういう状況も頭に入れて、物件選びの際は「この公園はどんな使われ方をしているんだろう?」という疑問を持って調査した方が賢明です。


公園の看板


公園がすべて悪いというわけではないので、その公園の大きさや使われ方、自分の家との距離感などをよく吟味して、判断し、ある程度の覚悟を持って物件購入を決定した方が良いでしょう。


公園から空き巣狙いが狙う家



公園などの誰もが使える場所は、空き巣狙いがターゲットにする家を物色する場所でもあります。
公園から見渡せる周囲の家の動向を観察して、家が無人になる周期を見定めているかもしれません。

空き巣は必ず下見をするそうです。
服装も怪しまれないよう、ごく普通のどこにでもいる格好をしていますので、見分けることは難しいでしょう。

コインパーキングなどの駐車場から下見をする空き巣もいます。

不特定多数の人が出入りする場所で、長時間いても、複数回来ても、違和感を持たれにくい場所。
そんな空き巣が下見をしやすい場所が「公園」や「駐車場」なのです。


公園などの周辺は治安が良さそうに思えますが、このように意外な落とし穴が多いのも事実なのです。


公園の看板



一見、《とても良い条件に思える「駐車場」と「公園」がすぐ近くにある物件》ですが、こういったトラブルに巻き込まれる可能性があるということを頭の片隅に置いて、慎重に物件選びをしたいものですね。

【日当たり抜群】という言葉にすぐに飛びついたり、【環境が良さそう】などと勝手に先入観をもって決めつけるのではなく、じっくりと熟考してから決断しましょう。



もちろんこのような物件がすべて悪いわけではありません。
日当たりや圧迫感などの点において優れていることは確かですので、自分の目で見て、調べて、納得した上で購入する。それが重要なのではないでしょうか。









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