2017/09/22

トラブル 不用品の処分どうする?古物商の観点からのアドバイス

アルーアは古物商の仕事も十数年やっております。(「も」と言いましたのは、他にも仕事があるからですが)
古物商の許可を得ている個人及び法人を対象に年に一度、管轄警察署による古物商の法定講習会があり、先日この講習会に行ってまいりました。

最近はリサイクルショップや古書店などに不用品を売るだけでなく、個人でもフリーマーケットに参加して売ったり、ネットオークションやフリマアプリなどで不用品を販売できる時代になっています。
簡単に不用品処分ができる時代だからこそ、トラブルも多くなっているのです。

古物商というのはリサイクルショップ、古書店、古美術商、ブランドショップ、中古車販売店、金券ショップなど、これら中古品や新古品を扱うすべてのショップが含まれます。
古物商の中に「主として扱う」品物の分類があるだけで、許可は一種類。古物商のみとなっているのです。

「古物商」は最寄りの警察署に申請して許可をもらいますが、なぜ警察なのでしょうか。

それは、古物商には盗品が持ち込まれることが多く、その犯罪を防ぎ、犯人を検挙するために、古物商が防波堤的役割を求められているからなのです。

空き巣や強盗、万引きといった犯罪で盗まれた品物は換金されることが多いのです。それらの品物を換金する場所。それはリサイクルショップや金券ショップなどの古物商になるわけです。

盗品を盗品と見破れずに買い取ってしまった場合は、古物商は無償で盗まれた被害者に品物を変換する義務を負います。
つまり、盗品を買い取ってしまうと、古物商にとっても大きな損害となってしまうことになります。

古物商は「偽物でないか?」「盗品でないか?」という疑いの目で常に持ち込まれる品物と持ち込む人物を見るように求められています。
そのため、不用品をリサイクルショップなどに持ち込むと、必ず名前や住所、生年月日などを記入させられますし、身分証明書の提示を求められるはずです。
未成年の場合は保護者の同意を確認されます。
これらの手順は法律で定められていますので、必ずしなければならないものです。拒否をすれば買い取ってもらえませんし、もしもお店がこういった身分確認を怠っていることがあったら、そのお店は法律を守っていない店であり、信用できるお店なのか疑われるような質の悪いお店であるといえるのです。

よく盗品と疑われやすいものは、未使用未開封のゲームやCD、値札のついた未使用品、同じものが不自然に複数ある、などの場合です。
私も実際に、人からもらったゲームソフトを開封すらせず、処分しようと思ってそのままゲオに持ち込んだところ、買い取れませんと言われたことがあります。
開封して別のお店に持っていったら買い取ってもらえました。
逆にネットオークションやネットフリマで自分で売る場合は、未開封というのが大きな付加価値になるので、未開封品はネットで自分で売る方が高く売れる可能性があります。

不用品の処分どうする?


不用品の処分とひと口に言っても、売る品物によって選択肢は変わってきます。
金券類の場合は金券ショップ。自動車やバイクは中古車販売店か新車の下取り、もしくは買い取り業者。美術品は古美術商。このあたりは選択肢は少ないですし、個人売買もむずかしいジャンルになります。

本やCD、ゲームソフト、フィギュアの場合、ブックオフや古本市場、ゲオなどの買い取りに出す方法が一般的ですが、ものによって値がほとんどつかず、買い取ってさえもらえない場合もあります。
CDは最近よくある握手やハイタッチなどのリリースイベント券目当てに大量購入した場合、これらはほとんど値がつきません。
世の中にあふれかえっているからですね。
この場合はネットで捨て値で売るか、知り合いに配りまくるしかありません。
もちろん、値段がつくCDもありますので、そういうものはショップで買い取ってもらうのが簡単で楽だと思います。

本についても、買う時に高い豪華装丁のハードカバーは意外に安くされてしまいます。逆に文庫本の方が買取店には好まれるようです。いずれにしても、1冊5円みたいなレベルの話になってしまいます。専門書などは特別なものを除いてほとんど買い取ってもらえないか、ほとんど値がつきません。
意外に高く売れるのは漫画です。コミックは人気度によっても違いますが、大概値が付きます。それも状態によってかなり良い値がつくのです。全巻セットともなると、もっと買い取り額が上がります。
人気の漫画の場合はできるだけ全巻セットにしておいて、セットで売るのがお得ですね。

ゲームソフトも人気度によって買取が全然違ってきます。未開封のものや同じゲームソフトを複数売るのは避けた方が良いです。本やゲームソフトは万引きしたものが持ち込まれることが多いので、かなりナーバスにチェックされます。変な疑いをもたれるのもいやだと思いますので、これらのものはまとめて売らず、小分けして処分していった方がいいかもしれません。


衣類の場合、リサイクルショップでは段ボールいっぱいの古着でも50円とか、悲惨な状況になることが多いです。新品でも、けっこうなブランド品でも、買い取り価格は本当に安くされてしまいます。
大量にある場合は、フリーマーケットに参加して売ってみるのも面白いです。
アルーアは数年に一度、家の不用品をまとめてフリマ出店して処分しています。
フリマはほとんど毎週どこかで開催されていますし、申し込みもネットで簡単に申し込めます。出店料も2,000円くらいからありますので、スーツケースに入れて持ち込んでもいいですし、車があれば車に乗せて持っていって、フリマ会場で並べてお店屋さん感覚で販売もできます。
ファミリーでフリマ出店すると、子どもたちもお店屋さんごっこ感覚で楽しめますし、フリマ会場を見て回ることもできるので、楽しい休日のイベントとなること間違いなしです。

衣類はもちろんメルカリやフリル、ラクマなどのフリマアプリでもかんたんに個人出品することができます。
ただ、衣類などをフリマアプリで売る場合、一番多いトラブルが状態の思い込みです
新品、未使用品などは大丈夫ですが、少しでも着用した衣類の場合、商品説明が不足していると思わぬトラブルが起こります。

着用感って誰もが共通の感覚ではない


着用感あり。よく見る商品説明だと思いますが、着用感にもいろいろあり、一度着ただけの美品というきれいな状態もあれば、ヨレヨレでノビノビ、テロテロ、どれだけ着たの~?と言いたくなるような着こんだものまで。
画像でわからなければ、届いた時に「え~?」となってしまいますよね。
出品者が思う着用感と購入者が感じる着用感はかなり差があると思ってください。
購入者は期待値があるので、きっときれいに違いないという思い込みをしがちです。だからこそ、出品者は小さなしみ、虫くい、シワ、よれ、毛羽立ちなどを細かくチェックして商品説明に記載する必要があるのです。
これを怠ると、思わぬクレームや低評価につながってしまいます。

ブランド品に関しては真贋の問題がありますので、たとえ自分が正規ショップで購入した間違いない本物だとしても、証明するレシートなどが手元にない場合は、古物商許可のあるブランドショップや質屋さんに買い取ってもらうことをおすすめしますし、購入する側であっても、個人間の売買ではなく、中古の場合はきちんとしたブランドショップや質屋さんで鑑定を経たものを買うことを絶対にオススメしたいと思います。

偽物やコピー商品にひっかからないためには、ネットでの個人売買が最も危険です。個人売買する場合は、必ず出品者の評価をチェックして、良い評価、悪い評価含めて文章の内容まで読むことが必要です。
個人出品者でも正規品をきちんと売っている場合がありますので、それを見極めるのは評価を読み取るという手段しかありません。
必ず、評価はチェックするようにしましょう。








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