主演はジェニファー・ローレンス。
レッド・スパロー
ジェニファー・ローレンス演じるドミニカはロシアのボリショイバレエのプリマでした。
父は亡くなり、病気の母と二人暮らし。母の治療費、介添え人の費用、住居、すべてボリショイから援助してもらっていたのですが、ドミニカに嫉妬したバレリーナが恋人に指示して公演中にドミニカの足にわざと乗り、ドミニカの足を折ったのです。
ドミニカは手術を受けますが、バレリーナとしての生命を断たれてしまいます。
生活のすべてをボリショイから援助されていたドミニカですが、バレエが踊れなくなった今、母の治療費も、母の介添え人も、住む場所すら全て奪われることに。
そんなどん底のドミニカに叔父のワーニャが手渡したもの。それは、ドミニカの足を折ったダンサーと2番手のバレリーナが恋人だということを示す写真でした。
つまり、あの事故は偶然ではなく、仕組まれたものだった。
ドミニカはボリショイに乗り込み、女子更衣室のシャワールームで愛し合う二人を杖でめっためたに殴ります。
殺した?と思われたのですが、大けがを負ったものの、二人とも命は無事だったようです。
ドミニカの容赦ない殴り方が、後にスパイになる素質を感じる場面ですね。
こんな事件を起こしてしまったわけですから、もうドミニカは逃げ場もない、未来もない、どん詰まりの状態に陥ってしまいます。
ここで叔父がまたやってきて、ドミニカにある仕事を頼みます。
ある人物を誘惑して油断させ、携帯をすりかえること。
ドミニカに選択権はなく、やるしかない状況でした。
ドミニカがバーで標的を誘惑に成功、ホテルの部屋に連れ込み、ボディガードを部屋の外に出し二人きりになった時、殺し屋が突然現れ、標的を背後から殺害。
ドミニカは標的にレイプされ、その標的が自分の上で殺害されたことにダブルのショックをうけ、強い怒りを叔父にぶつけます。
この殺害は国の暗殺計画であり、それを手助けしたドミニカは同時に目撃者でもあるので、生かしておくわけにはいかない。
ドミニカを殺すよう指示される叔父のワーニャですが、ドミニカはスパイの素質があるからと上層部に進言し、ドミニカはスパイになることによって命を助けられ、スパイの養成学校に送られることになります。
と、ここからドミニカはカーチャと名を変え、スパイへと変貌していくわけです。
ここまでの感想
この映画はエログロシーンが多々あるので、苦手な方はご注意下さい。
ヌードは女性だけでなく、男性のフルヌードもあり、こんなの映していいの?って思う場面も。
男女の絡みシーンはあっさりめで短いので、ご安心ください。
スパイが口を割らせるために拷問をするシーンがありますが、これがかなりグロイです。
人間の皮をはぐという火傷治療器具(本当にあるのか?)での拷問が見ている方も「うぎゃー」となります。
暴力的なシーンも多いので、途中何回も目を閉じたくなりました。
叔父のワーニャ役のマティアス・スーナールツがプーチンに似ていて、とてもロシア感が出ていて良かったです。
主演のジェニファー・ローレンスのバレエも美しかったし、展開がどんどんあるので、時間を忘れます。飽きません。
レッド・スパロー スパイになってから
スパイ学校のシーンは面白いです。こんな訓練本当にするの?でも、してそう。と思わせます。
「相手の欠けたピースを探し当て、相手を満たすことによって操る」訓練と、「自分を完全に捨てる」訓練が行われていきます。
入学当初、クラスメイトの前で全裸になるように指示されても、自分を捨てることができず服を脱ぐことができなかったカーチャ(ドミニカ)ですが、その後、自分をシャワー室でレイプしようとしたクラスメイトを満たしなさいと教室で指示された時、教室の教壇前で全裸になり、足を開き、レイプしようとしたクラスメイトをやりこめるところは、スパイとしてのカーチャの成長を感じさせる場面です。
スパイ学校を卒業したカーチャ(ドミニカ)はアメリカ人のネイトに近づき、ロシア内にいるアメリカと通じているスパイの名前を聞き出すという指令を受けます。
ネイトがブロンドが好きらしいという情報を得て、カーチャは髪をブロンドにし、ネイトが通うプールにセクシーな水着姿で現れ、ネイトを誘惑。
この二人が簡単に接近し、心を許してしまうところは、ちょっと安易すぎる感じもしますが、まあそれは置いておいて。
ネイトと親密になったカーチャは、アメリカに寝返ったと疑われてロシアで拷問を受けますが、もう一度チャンスを与えられ、ネイトから秘密を聞き出すために再びネイトの元へ。
ネイトはカーチャをアメリカ側に引き寄せようとし、カーチャはアメリカへの亡命と生活費を要求。
このあたりではもう、カーチャの真意がどちらなのか、見ている方もわからなくなってきます。
ロシア側なのか。アメリカに寝返ったのか。
そんな時、ロシアは殺し屋をカーチャの元に送り込んできます。
そして、その殺し屋はカーチャのルームメイトを惨殺し、次にネイトを拷問します。
カーチャはネイトを自分も拷問することによって殺し屋に心のゆるみを作り、隙を見て殺し屋を殴りつけ、ネイトの拘束を解きます。
殺し屋に刺されたカーチャは、病院に入院。
その病院に現れたのが、1人の年老いたロシア人の将軍でした。彼は自分こそがアメリカと通じている、私の名前を国に告発し、君が私の後をついでアメリカのスパイとなれとドミニカ(カーチャ)に言います。
そして、ラスト。
ドミニカとネイトがロシアの中のアメリカと通じるスパイを確認するために連れてこられ、待っていると、そこに1人の人物が縄で縛られて連れてこられ・・・。
このネタバレはさすがに一番の見どころだと思う場面になるので、一番最後に小さく書いておきます。(笑)
ドミニカが選んだ道とは?
ドミニカにとって、これが最善だったと思いますし、これしかなかっただろうとも思います。
そして、最後の最後に小気味よいどんでん返しがあって、映画のまとまりも良く、2時間半くらいとやや長めの上映時間も長く感じませんでした。
なかなか面白い映画でしたので、少々のエロとグロなら大丈夫という方はぜひご覧ください。
レッド・スパロー |
【ネタバレ】
空港に連れてこられたのは将軍ではなく、ドミニカの叔父のワーニャ。
ドミニカは本当のことを言わず、叔父をはめたのです。
そもそもドミニカがスパイになり、死ぬかスパイとして生きるかしか選択肢がなくなった原因はこの叔父でしたから。
叔父のワーニャは射殺され、ドミニカは英雄としてロシアで良い生活を送ることができるようになります。
病気の母も治療を続けられることになったし、アメリカと通じていた将軍も変わらず、ロシアで将軍としての地位を守り。
ラストは何となく小気味よくすっきりと終わりますよ。
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