映画『デス・ウィッシュ DEATH WISH』
ポール・カージー(ブルース・ウィリス)は医者で、妻のルーシーと高校生の娘ジョーダンと共に幸せな暮らしをしていた。
ジョーダンはニューヨークの大学に合格、進学することに。
そして、ポールも誕生日を迎え、まさに幸せの絶頂にいた。
そんな喜びの中、ポールの弟フランクがポールに金を借りにやってくる。
気はいい男なのだが、仕事を辞めてしまったり、金をせびりに来たり、少々困った弟なのだ。
そして・・・幸せな家族を車の中から狙っている男がいた。
ポールの誕生日に妻と娘が家でケーキを作っている。
ポールは同僚が熱を出したため、代わりに出勤しなくてはならなくなった。
ポールの留守中に、3人組の覆面強盗が押し入る。
「金庫をあけろ」と脅されたルーシーが金庫へ連れていかれる。
残されたジョーダンはナイフを持った男に脅され、暴行されそうになる。
ジョーダンを暴行しようとしている男に、もう一人の男が「そんなことしている場合じゃないだろ」と怒鳴り、二人が争いになった一瞬をついて、ジョーダンがナイフで暴行しようとした男の顔を切りつける。
顔を切られた男は慌ててマスクを脱いでしまう。
「顔を見られた」と男はジョーダンとルーシーを銃で撃ち・・・。
病院に二人が運ばれてくる。
妻は死亡。娘は昏睡状態。
ポールの妻ルーシーの葬儀の帰りに、ルーシーの父はポールにこう言った。
「警察が守ってくれると思うのが間違いだ。警察は事後にしか来ない。本当に身を守るなら、自分で守るしかない」
そう言い、ルーシーの父は密猟者を見つけ、銃で威嚇する。
その姿をじっと見つめるポールだった。
ポールの住むシカゴは犯罪が頻発しており、荒れていた。
自分が一番大事にしているものを守れなかったポールは精神を病みカウンセリングを受ける。
ポールが警察に捜査状況を聞きに行くが、シカゴで起こっている犯罪のあまりの多さを知り、絶望感を感じる。
そんな時、ふと見たテレビで銃のCMを目にする。
ポールは銃を買いに行くが、店員は「銃を買うには、申し込みをして、安全講習を受けるのよ。でも全員合格するの」と言ってほほ笑む。
ポールは銃の使い方を勉強し、撃つ練習を始める。
ある時、町で女性が襲われている現場に遭遇。銃で犯人を2人撃ち殺し、ポールはその場を逃げた。
その様子を偶然スマホで撮影した女性がいた。
彼女は警察で証言すると共に、ネットにも動画をアップしてしまう。
すると、それを見た世間はポールのことを「ヒーロー」「天使」と崇めるように。
ポールの病院に運ばれた暴行された少年。
少年の話を聞いたポールは、少年を暴行した男を撃ち殺す。
悪を倒す彼を世間は更にヒーローとして称えるようになる。
ある日、病院に運ばれた男を見たポールは、その男の顔と時計に見覚えがあることに気づく。
妻と娘とフランクの4人で会っていた日に、見かけた男だ。
意識のない間にその男の腕から時計を取り、スマホのロックを男の指で解除したポール。
スマホを探ると、そこにはポールの住所が。男は刑事の名刺も持っていた。
スマホにあった情報からトレボル酒店にあたりを付けたポールはトレボル酒店に向かう。
パネライの時計とポールが言うと、店にいた男は店の奥へ。
店の奥には盗まれた品が大量に保管されていた。
ポールを怪しんだ店の男はフィッシュという男に連絡を取る。
店に現れたフィッシュはポールを銃で攻撃。ポールと撃ち合いになる。
ジョー・ガモンがやったと聞きだしたポール。
ジョー・ガモンは顔を切られた強盗だ。
ジョー・ガモンを拷問し、主犯のノックスという男の名前をついに聞き出したポールはジョー・ガモンを車の下敷きにして殺す。
次々に犯罪者を処刑していくフードをかぶったヒーロー(ポール)を世間は「死神」といって称え、フードをかぶったカリスマとなったポール。
警察はその死神を追い、死神が左利きであり、怪我を負っていることをつかみ、探していた。
ノックスからポールに電話があった。
ダウンタウンのクラブに来いという。
ポールがクラブに行き、ノックスの居場所を確認するためにノックスに電話をかけるとトイレの個室から呼び出し音が聞こえてくる。
ポールは躊躇なく個室に向けて銃を撃ち込むが、中には携帯だけが置かれていた。
罠だったのだ。
ノックスと撃ち合いになったポールは肩を撃たれ大けがを負う。
ポールが自宅に帰ると弟のフランクが来ていた。
そこにポールに疑いをかけている警察が来るが、フランクがうまく対処してくれる。
昏睡状態だった娘のジョーダンが奇跡的に目を覚ます。
ジョーダンの退院時にエレベーターに乗り合わせた男はノックスだった。
ポールに撃たれたノックスはジョーダンと同じ病院で治療を受け、同じ日に退院。
家に帰ったジョーダンとポールを襲うノックス。
激闘の末、ノックスを撃ち殺したポール。
警察はポールが犯人であることに気づいていたが、見逃してくれた。
ポールは日常に戻り、フードの死神はシカゴから消えた。
そして、懐かしいAC/DCのBack in Blackが最高にツボでした。
感想
正義の名のもとにガンガン悪人を撃ち殺していくという「フードをかぶった死神的ヒーロー」は荒んだシカゴの救世主になったのだろうか。
ほとんどは自分の恨みから犯人たちを見つけては殺していくわけで、深く考えるといけない映画ですね。
ただただ、痛快に悪をやっつけていくヒーローものとして見た方が楽しめると思います。
最後に警察が見逃してくれることで、すべて丸く収まり、チャンチャンとなります。
妻を殺され、愛する娘をこんな目に合わせ、金庫から自分の誕生日プレゼントの時計やお金を奪っていく強盗たちをコテンパンにやっつけるポールの姿は、世のお父さんなら誰もがマネできるものなら同じように仕返ししたいと思うはず。
それができないから、こういう映画が楽しめるのではないでしょうか。
深いことは考えずに、家族愛とか正義とか、そういう立場で単純な気持ちで見ると、とても面白い映画だと思います。
ポールがやっていることはすごくエグイですが、それをシカゴ警察のように許してあげる、見逃してあげる大きな気持ちをもって、この映画を素直に楽しむのがいいのではないでしょうか。
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